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6ステイン 福井晴敏

6ステイン 6ステイン
福井 晴敏 (2007/04/13)
講談社
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<短編とは思えぬ迫力。市井に生きる工作員たち>

日常は普通の一般市民。その裏では防衛庁情報局所属の工作員という特殊な任務をもつ人たちの短編6編。

まずこの作品の舞台でもある防衛庁情報局とは架空の組織だそうです。しかし、福井さんが書くと、さも実在しているのではないかと錯覚に陥ります。それだけ、あり得るのではないかと思える緻密な書き方なんですね。工作員だけに、人の命を奪うことも正当化されます。この特殊な任務を持つ人々が、福井作品の中で堂々と生きているのです。

国のためにという看板を背負い、冷酷に無感情に無慈悲に自分の仕事を全うしようとしますが、その登場人物たちに気持ちを動かされ、個人として闘っていきます。そうした、彼らが私達を引き込むんですね。

そうそう、この作品を読むと本当に周りが全て疑わしく思えてくるから不思議。裏の裏は表。そのまた裏まで読む彼ら。こういう世界がやはり実在するのでしょうね。

福井さんらしく、戦闘シーンも必ず、盛り込まれています。短編でこれだけ書かれると、わずらわしくなるのですが、その裏の人間心理の書き方がまさに絶妙なのです。

追い込まれながら、組織を捨て、個人のために、闘う彼らに何か勇気付けられるんですよね。冒頭の「いまできる最善のこと」を読んでください。子どもを守るために、「いまできる最善のこと」を、考えていくのです。

「畳算」では夫に捨てられ、旅館を守るおばあさん。今も夫の形見を持って、ずっと待ち続けている。そんな夫との思い出を語るうち、工作員堤もおばあさんの思い出を守るために立ち上がる。いいんですよ、これ。手紙も絶妙です。

その他の作品も、すごく良いです。ちゃんと最後にはサプライズも用意されていて。
冒険、暴力、諜報という形をとりながら、そこに描かれている人間の描写に唸ります。何で早く読まなかったのかなー。
他の福井作品も早く読まなくては。
とにかくすごい、珠玉の作品集なのです。
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テーマ : ブックレビュー
ジャンル : 本・雑誌

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