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贖罪/イアン・マキューアン

贖罪贖罪
(2003/04)
イアン マキューアン

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今年から、翻訳ものを読むという決意のもと、今年2冊目がこの作品です。ちなみ1冊目は「ザ・ロード」でした。
某SNSの100冊文庫企画で推薦されたのを機に、読んでみようと手にとりました。それが、どうにも時間がかかってしまいました。
これだけは、言っておきます。今から読む皆さん、ぜひ、あきらめず最後まで読んでください。
文庫も発売されていますの、文庫の方が読みやすいのかな。
翻訳物って、いい作品がまだまだありますねー。ぜひ、翻訳物にももっと光を当ててほしい。

まだ戦争が始まる前、地方の旧家で暮らしていた少女の私にとって、世界は無限に開けていた、あの日が来るまでは――。無垢な少女が引き起こした悲劇が恋人たちを引き裂き、切なくももどかしい結末を呼ぶ。受賞歴があるにもかかわらず三度目のブッカー賞最終候補に輝き、全米批評家協会賞を受賞した著者畢生の大作/最高傑作。



物語は、大戦前の旧家に一族が集まる場面から始まります。
13歳のブライオニーは、自作の劇を演じ、帰省してくる兄リーオンとその友人マーシャルを迎えようとします。そんな中、使用人の息子、ロビーと姉のセシーリアが口論する場面を目撃することになります。
そして、その後、図書室でも二人を目撃。
ブライオニーは、幼い心の中に、嫉妬と憎悪をたぎらせます。
そんな中、双子の従兄弟が行方不明になり、ブライオニーはついてはいけない嘘をつくことになります。これが、第1部。
長く物語が進まないので、イライラしながら読んでいました。さらに、センテンスが長くて。しかし、この第1部がすべての序章。繊細に丁寧にそれぞれが書かれています。
自作の劇も話としては、関係ないと思っていたので、読みのがしそうになりました。しかし、第1部から丁寧に読まれることをおすすめします。
とんでもない、伏線があります。

第2部は、服役中のロビーが、ヒトラーが台頭するドイツを相手にフランス、ダンケルクからの撤退する模様が詳細に描かれています。また、これが凄まじい。戦争というものを通し、罪の意味さえわからなくなってしまいます。
一方でセシーリアとの再会を誓う手紙。
そして、ブライオニーは姉と同じく、看護師の道を選ぶんです。
ブライオニーの贖罪は、姉とロビーに再会して、赦しを請うこと。てっきり、そう思いこんで、第3部に。

いきなり1999年に。ブライオニーも老いており、余命を宣告されている。そして、この間抱えていた、罪と本当の贖罪の事実が告白されるんです。
この展開が、なんとも凄い。これ、ミステリ的手法ですよね。
1部の出だしから、最後までどれ一つとっても隙がない。そして、感動を与え、読者をあっと言わせる。

そして、一つの罪が一人ひとりに与えた影響を考えると、重く、考えさせられます。
ブライオニーの「贖罪」を考えさせられ、本当の「贖罪」の意味を知らされるんです。
何とも表現しにくい作品です。しかし、読者に何かしら考えさせてくれる凄い作品です。

1部のセシーリアがロビーの口論の末に池に飛び込むシーンが、何とも艶っぽく事件の予感を感じさせます。
トマス・H・クックの名作「緋色の記憶」という作品があるのですが、教師がバスから降りてくるゾクゾク感を思い出しました。興味があれば、読んでみてください。



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