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鼓笛隊の襲来 三崎亜記

鼓笛隊の襲来鼓笛隊の襲来
(2008/03/20)
三崎亜記

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<赤道上に、戦後最大規模の鼓笛隊が発生した>

ミャンマーで大型のサイクロン襲来。大きな被害があったようです。そんな時に読んだこの作品。何だか、不思議な感覚でした。相変わらずの、三崎マジックというか、三崎ワールドですね。何とも奇妙で不思議な味。こういう奇想的な小説も結構好きなんですけどね。さて今回の、三崎さんは…。

戦後最大規模の鼓笛隊が襲い来る夜を、義母とすごすことになった園子の一家。避難もせず、防音スタジオも持たないが、果たして無事にのりきることができるのか――。表題作ほか書下ろし1編を含む全9編。眩いほどに不安定で鮮やかな世界を見せ付ける、贅沢な傑作短編集。『となり町戦争』の著者、1年4カ月ぶり待望の新刊!【光文社HPより】


冒頭から、強烈な印象を残しますね。台風を鼓笛隊に置き換えているんですが、これが何とも可笑しくて、結構強烈な印象を残すんですね。戦後最大の鼓笛隊って何やねんとツッコミを入れてしまうんです。とにかく、鼓笛隊がやってくるんです。そんな中で、ある家族を取り上げているんですが、この家族のお婆さんが経験から、家族を守ってくれるんですね。そして、おばあさんは言います。
「鼓笛隊ってのは、音だけじゃないんだよ。心そのものに響いてくるんだからね」
そして、鼓笛隊は通り過ぎていくんですが…。

「彼女の痕跡展」は、ある日ギャラリーでの展覧会に遭遇した私。タイトルは「彼女の痕跡展」。そこにあるものは、かって、私が愛した音楽や服が展示してあるのだが、私には、なぜここにこうした物があるのかがわからない。そして、記憶を失っていることに気付く。不思議な世界です。ちょっと、怖い話でもありますね。そして、記憶とは何なのかを考えさせられます。ギャラリーの案内役の女性が言うんですね。
「見ているのに、見えていないものって、案外たくさんあるのかもしれませんね」
不思議な余韻の残る作品です。

わたしの最もお気に入りは、「遠距離・恋愛」なのです。この話は、タイトルどおりの遠距離恋愛を扱った作品なのですが、その設定がすごい。未来はひょっとして、こういう風に変わるかも。
『シャングリ・ラ』(池上永一)を読んだ方なら、こういう設定もうなずける。

その他、『覆面社員』『象さんすべり台のある街』『突起型選択装置』『「「欠陥」住宅』『同じ夜空を見上げて』を所収。どの作品も、奇妙で不思議なお話です。そして、現代社会への皮肉も入っています。
今回の大きなテーマは、「記憶」かな。記憶の話が多かったような。何とも希薄で危うい記憶。忘れることって、悲しいし切ない。しかし、どこかに留めようとしたい。だから、作家さんは本を書いたり、わたしはこんなレビューを書いたりする。人間の記憶って切ないですね。そんな作品が多かった気がします。
気になるのは『突起型選択装置』のボタン。一体なんなのでしょう?気になるなるなー。

三崎ワールドの何ともいえない世界を今回も満喫。
楽しめますよ、この作品。
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鼓笛隊の襲来 (三崎亜記)

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