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しずく 西加奈子 

しずくしずく
(2007/04/20)
西 加奈子

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<テーマは女どうし。笑えて切ない6つの物語>

久しぶりの西加奈子さんです。『通天閣』を読んで以来、一年ぶりでしょうか。と、思っていたら、新作の発売。それも2ヶ月連続刊行というから、西ファンにとっては嬉しいですね。テーマは「女の生きる道」だそうで、これは楽しみです。

十年ぶりぐらいで偶然再会した幼なじみ。なぜか彼女と二人で、ロスへ旅行することに(ランドセル)。会えば殺意を覚える相手、マリ。三十四歳の私にできた、バツイチだけど素敵な恋人の、七歳の娘だ(木蓮)。私たちは弱くて、かっこ悪くて、情けなくて。それでもきっと、大丈夫――。少し笑えて、結構せつない、「女どうし」を描く六つの物語。『さくら』『きいろいゾウ』の著者、初の短編集。【光文社HPより】


この短編集は著者初の短編作品集。「さくら」の感動や「通天閣」の構成の上手さを期待すると、ちょっぴり物足らないかも。しかし、この作品集はとっても味のある、短編集だったのです。

「ランドセル」…小学校の幼馴染と偶然再会し、勢いのまま、疎遠になるが30歳を越えたある日、二人は偶然再会する。勢いのままロサンゼルスに一緒に旅行をすることに。大人になって、忘れていた思い出が蘇ってくる。
「灰皿」…長年連れ添った夫を亡くしたおばあさん。、思い出のある家を貸し出すことになった。入居してきたのは小説家。おばあさんと若い女性を描いた作品です。
「木蓮」…なぜか彼と元妻の娘を預かることになった。この娘がどうもかわいくない。どうにかこうにか感情を抑えつつ、付き合うも最後に爆発させることに。
などとっても優しい話が6話。

表題作はその中でも、少し違うようですが、いちおう女同士の話。いろんな形の女同士が描かれています。幼なじみ、老人と若い女性、親と子、友だちなどなど。どれも、いいですねー。
西さんの面白いのは、会話が絶妙ですね。「灰皿」の若い小説家小説の内容は引きましたが、若い女性の話を聞くうち、亡き夫との思い出がよみがえってくるくだりなど実に上手いです。そして、ジーンと来るんですね。

私が好きなのは、「木蓮」。憎まれ口ばかりで、全然可愛くないんですよね、この子。しかし、ある言葉をきっかけに自分の幼い頃の思い出がよみがえります。そして、ラストはうまいです。絶妙だとわたしは思いますね。それにしてもこの作品、わたは可笑しくて何度も吹いてしまいました。この娘にハラハラさせられる、心理が絶妙ですね。

最後の「シャワーキャップ」もなかなか、いい。母と子の関係が実にいい。性格も違い、母の行いにイライラする子。しかし、そんな母親が憎めないし、好きな主人公。やがて、父との若い時の日々が語られ、自分の今の悩みが少しずつ、ほぐれてくるんですね。

こんな「女どうし」の関係を可笑しく、切なく描いています。どの作品も粒揃い。長編もいいですが、短編も上手いです、この方。
カバーデザインもとっても可愛いですよね。作品もカバーにピッタリとして、思わず、にやりとなります。
優しく、笑えて、ちょっと切ないこの短編集。
西加奈子という作家を知るのはこの作品からでもいいでしょう。ぜひぜひ。
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西加奈子『しずく』

少し笑えて、結構泣ける、「女どうし」を描く六つの物語

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