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渋谷に里帰り 山本幸久

渋谷に里帰り渋谷に里帰り
(2007/10)
山本 幸久

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<負けるものか>

このところ、仕事が忙しくて、本読みも更新もままならなくなりました。疲れて、更新できない(泣)。
しかし、そんな時、この作品にめぐり合えて、良かった。山本さんの仕事系小説は本当にいいのです。

注目の若手作家が、渋谷を舞台に描く青春小説。渋谷は生まれてから小学6年生まで過ごしていた町。でも通っていた小学校は、すでに廃校。同級生の家を訪ねたが、そこは6階建てのビルになっている。しばらく散策するが、どうも過去との結びつきが見えずに、焦りすら感じる……。【NHK出版HPより】


↑この小説のあらすじがどうも不足しているようで、補足します。主人公は、峰崎稔。食品会社に勤めている32歳。無気力、無関心、国立大学出身ではあるがうだつのあがらない毎日。そんな時、異動の内示を受ける。よりによって、バリバリの女性営業ウーマン坂岡の後釜として。そしちぇ、1週間の引き継ぎを受けることになるのだが。

この小説、二つの柱があるとわたしは思います。一つは、会社での稔の立場なんです。ただ何気なく、過ごしていた彼に、突然、営業を命じられるという、心境と変化。そして、坂岡という絶対的な存在からの引継ぎ。仕事はこうであるというものを、この引継ぎで教わっていくというもの。
そして、もう一つは、営業で渋谷周りを担当になった時の、故郷への後ろめたさ。

前者は、お決まりものといったら、それまでだけど、後者のヱピソードを入れるところが、山本さんのすごいところですね。あろうことか、渋谷は東京にいながら、20年ぶりになる。そんな彼の渋谷への未練や、過去の出来事が挟み込まれます。
これも、お決まりなのでしょうが、やはり、故郷とはいいものだと思えてしまうんですね。東京のど真ん中の渋谷に生まれた稔。そして、渋谷を捨てざるを得なかった彼の後ろめたさと、久しぶりに周った時の郷愁。それが何と言っても、いいんです。故郷を離れて暮すこととは、どういうことなのか、そして、やはり故郷って温かいなーと思えるのです。

前後しましたが、主題の仕事。まあ、お決まりなのでしょうが、やる気のない主人公が、徐々にやる気になっていく。それが、またいいんですね。こういう小説にわたしははまりやすい。これ、会社員には良く分かりますねー。ちょっとした変化が今までにない、自分を目覚めさせる。そして、自覚していくんですね。
坂岡が築いてきたもののん責任の重さ。そういう仕事を任されたとき、自覚が生まれていくんです。
しかし、坂岡がなぜ自分に引き継いでいったのか、それは
「稔が大失態をした時、会社ははじめて自分の存在を認めてくれる」というものです。
そのとき、稔に「負けるものか」という気分になるんですね。
これ、自分の会社の人間関係にも当てはまるんですよ。せめて、わたしがもう少し若ければなー。

ということで、とにかく元気が出て面白い。稔だけでなく、坂岡さんも8時半の女、優里も。そして、取引先の面々も。なかなか味があって。
「ホットパンツ」にわたしも行きたいなー。これ、この話のミソです(笑)。
やはり、山本作品は面白い。
新作も出るらしい(出た?)ので注目します。
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美晴さんランナウェイ 山本幸久

美晴さんランナウェイ 美晴さんランナウェイ
山本 幸久 (2007/04)
集英社
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<破天荒だけど素敵な美晴さん。ホンワカと温かい家族小説>

山本幸久さんの作品も久しぶりですね。
山本さんの作品は、とっても温かくなります。デビュー作「笑う招き猫」や「はなうた日和」「凸凹デイズ」「幸福ロケット」など。どの作品もちょっぴり苦くて、ホンワカと温かくなる作品ばかりですね。大好きな作家さんです。

破天荒だけど憎めない、“美晴叔母さん”登場!
美晴さんは「適齢期」の美女ながら、何かと家を飛び出すトラブルメーカー。そんな彼女が追いかけているものとは? 彼女が巻き起こすドタバタを姪の目線で描いた、ハートウォーミングストーリー。【集英社HPより】


いつも肝心な時にいなくなる、お父さんの妹、美晴さん。姪の世宇子の視線で、こんな美晴さんの破天荒振りが語られるのです。美人で結婚適齢期の美晴さん。いつも姪にとんでもない要求をしてくるんですね。
それでも、世宇子は美晴さんが好きなんですね。そんな雰囲気がビシビシ伝わってくるんです。

美晴さんもいいけど、その他のキャラもまたいいんです。1章に出てくるおばあさん(亡くなるんですけど)。従兄の自由君。弟の翔君。
お母さんとお父さん。古書店の小山田さんなどなど。それぞれが、クスッと笑わせて、世宇子と美晴さんい絡んでくるんです。

わたしが好きなのは、1章ですね。おばあさんが亡くなって、いつものとおり美晴さんが、いなくなる。美晴さんは葬儀の間中どこにいったのか。帰ってきた美晴さんは京都と奈良に行ってきたという。それはなぜなのでしょうか。いいんですね、この話。しかし、美晴さんのお母さんの葬儀に旅行とは。いきなりんお破天荒振りが、疲労されるんですが、それが泣かせるんです。

最後は美晴さんも落ち着くところに落ち着いて、とっても読後感もいいですね。
自由君には頑張れよと声をかけたくなりますが…。
幸せとばかり言い切れない、家族や兄弟なんですが、山本さんの作品の登場人物は誰もが明るいから救われるんですね。

それにしても、デンスケと野鳥の会などの小道具が頭を離れない、わたしって…。
とっても、アットホームないい作品です。
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よし

Author:よし
本好きですが、読むのは遅いです。読書メーターやってます。

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