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おそろし 三島屋変調百物語事始 宮部みゆき 

おそろし 三島屋変調百物語事始おそろし 三島屋変調百物語事始
(2008/07/30)
宮部 みゆき

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ご無沙汰しています。更新しなかったら、頭にPRが出ている(泣)。
この間、読書も進まず、暑かった夏の影響で持続力が全くなく、長編を読むのがつらいのです。
さらに、視力の悪化で(眼鏡が全く合わない)、読書が進まない毎日。そんな中で、この作品はまあまあ厚かったですがのめりこむようにして、読んでしまいました。

ある事件を境に心を閉ざした17歳のおちかは、神田三島町の叔父夫婦に預けられた。おちかを案じた叔父は、人々から「変わり百物語」を聞くよう言い付ける。不思議な話は心を溶かし、やがて事件も明らかになっていく。【角川書店HPより】

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火車 宮部みゆき

火車 (新潮文庫)火車 (新潮文庫)
(1998/01)
宮部 みゆき

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何年ぶりでしょう、この作品を再読しました。発売時も凄い作品と思っていたのですが、再読してみて、あらためてこの作品の素晴らしさを再認識。わたしは、宮部さんの最高傑作と思っております。これで直木賞を取らなかったというのが、何とも不思議。直木賞の権威を落としたともいえる、評価ではないでしょうか?

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか? いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。【新潮社HP】

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返事はいらない 宮部みゆき

返事はいらない (新潮文庫)返事はいらない (新潮文庫)
(1994/12)
宮部 みゆき

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<傑作「火車」の原型がここにある>

この作品は、宮部みゆきがブレイクしたあの「火車」の1年前に書かれた作品です。これ、再読のような。困ったことに、全く覚えていない(笑)。しかし、改めてお気に入りの作家さんを読み直してみると、傑作は書かれるべくして、書かれたと思うんですね。そんな傑作が書かれる前夜の短編集です。

失恋からコンピュータ犯罪の片棒を担ぐにいたる微妙な女性心理の動きを描く表題作。『火車』の原型ともいえる「裏切らないで」。切なくあたたかい「ドルシネアにようこそ」など6編を収録。日々の生活と幻想が交錯する東京。街と人の姿を鮮やかに描き、爽やかでハートウォーミングな読後感を残す。宮部みゆきワールドを確立し、その魅力の全てが凝縮された山本賞受賞前夜の作品集。【BOOKデータベースより】


どの作品にも、大ブレイク作「火車」の、兆しがあります。
表題作は「返事はいらない」は、失恋の挙句、自殺まで考えた主人公がある老人と出会い、元彼の勤めている銀行に復讐を企てるというもの。キャッシュカードの仕組みがかかれており、へぇーと思いましたが、今はこの仕組みも使われていないんでしょうね。当時、ここまで調べて完全犯罪に仕上げた腕はお見事。感心の作品です。

「ドルシネアにようこそ」…この作品集での一番好きです。駅の掲示板にいたずらに書いた伝言。ある日、それに応えてくれた人が。ひょんなことで「ドルシネア」に行くことになったが、その真相は。ラストがとっても爽やかで、気持ちのいい作品です。しかし、クレジットカードで買い物をする女性など出てきて、これまた、「火車」を連想させます。主人公の地道な努力に涙。

「言わずにおいて」…ある夜。川べりを歩いていた女性が車の男性に「やっと、見つけた」と叫ばれ、車は横転。運転手は死亡してしまう。その真相とは。

「私はついていない」…結婚前の従姉妹から、借金でなくした婚約指輪の代わりに、泣く泣く母の結婚指輪を代わりに使うことに。あろうことか、その指輪も、籠抜け詐欺で取られてしまう。指輪を取り戻すため、必死に探す主人公だが。この作品もラストの切れがいいんです。従姉妹が競馬で50万円使ったというところも、いろんな意味で今の社会への警鐘ですね。

洋服や、競馬や収入に見合った生活ができない、東京という都会。作者はこんな風に書いています。「地方から見れば、夢が実り富が待ち華やかな暮らしが約束されている東京があるのだろう。…東京は無限に金を与えてくれる。楽しみを与えてくれる。決して裏切らないような顔をして」
宮部さんは、この作品を書いたとき、そんな風に社会や都会を見ていたんですね。東京生まれの宮部さんらしいなーとも思いました。だからこそ「ドルシネアにようこそ」に出てくる主人公に対して、温かいんです。

その他にも二編。宮部さんの作品は、決して古く感じませんねー。どの作品も今の社会も映しています。というか、その当時から見た将来への警鐘なんでしょうね。
しかし、そこには救いもあるんです。地道にまじめに頑張っている姿を応援しています。とても、いい作品集です。
次の宮部みゆきは、いよいよ「火車」の再読にします。楽しみです。
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我らが隣人の犯罪 宮部みゆき

我らが隣人の犯罪 (文春文庫) 我らが隣人の犯罪 (文春文庫)
宮部 みゆき (1993/01)
文藝春秋
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<宮部みゆき、初期の名作短編集>

予定より少し早くなってしまったのですが、「毎月の宮部みゆき」二作品目を読みました。この作品は、宮部みゆきの18年前の短編集なんですけど、今、読んでも決して古くありません。
わたしは、3回目の読書です。

僕は三田村誠。中学1年。父と母そして妹の智子の4人家族だ。僕たちは念願のタウンハウスに引越したのだが、隣家の女性が室内で飼っているスピッツ・ミリーの鳴き声に終日悩まされることになった。僕と智子は、家によく遊びに来る毅彦おじさんと組み、ミリーを“誘拐”したのだが…。表題作以下5篇収録。【BOOKデータベースより】



表題作は『オール読物』推理小説新人賞受賞作です。短編にしてはやや長い(笑)。
ユーモア色の強いライトな作品です。もちろんミステリーですから、ラストのどんでん返しも効いている。妹の智子ちゃんが、とっても可愛い。

「この子誰の子」…ある雷雨の夜、赤ちゃんを連れた一人の女が訪ねてきて、「この子は、お父さんの子」と告げる。さて、真相は…。
ちょっぴり、ホラーも入っています。しかし、何といっても凄いのは冒頭の「その晩、僕の家を二組のお客が訪れた。最初のお客は雷雨だった」という書き出し。
この作品は現代にも通じる警鐘も含まれています。

「サボテンの花」…あとわずかで退職する教頭先生の悩みは六年一組の卒業研究会発表会。サボテンの超能力を研究するというのだが。
この作品は、とっても爽やか。二重のミステリも効いています。ラストは涙なんですが、そんなに容易くないだろうとツッコミも入れてしまいました。

「祝・殺人」…結婚式でエレクトーン奏者をしている女性からバラバラ殺人事件について話をしたいと相談され、迷宮入りと思われた事件を解いていく。
プライバシーという問題に皮肉も織り込まれています。

「気分は自殺志願」…散歩中の作家に「私を殺していただきたい」と男から相談を受ける。さて、困った作家は。
これまた、現代の問題「薬害肝炎」にも通じるものがあります。病気への偏見や間違った知識なども論じています。
依頼する男が「もう53歳」から「まだ53歳」に変わっていき、人生に生きがいを見出すところは秀逸。これまたとっても爽快な仕上げになっています。

どの短編も上手い、うまい。爽やかにそして、ミステリとしてもよくできています。子供や老人、病気の人に対する視線がとっても優しい。宮部さんらしい、特殊な能力を持った人にも。将来に起こる社会問題を取り入れる先見の明にも感心です。この物語で書かれていることが、今、問題になっていることにも驚きです。
名作「火車」の前に書かれた作品集ですが、すでにその才能を思う存分見せ付けている名作短編集です。

近々、新装版として文庫に再登場との噂もありますので、ぜひぜひ。
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誰か 宮部みゆき

誰か (文春文庫 み 17-6) 誰か (文春文庫 み 17-6)
宮部 みゆき (2007/12/06)
文藝春秋
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<人間に潜む善意と悪意。人間は、自分以外の誰かが必要なのだ>

2008年のレビューは、宮部みゆきさんからです。宮部さんの作品は、久しぶり。おまけに各作品が厚くて、なかなか手にできない作家さんなんですよね。内容は大好きなんですよ。初期の作品から名作といわれる作品まで。厚いといいつつ結構読んでいるんですね。今年は、宮部さんの読み直しと、未読本のチャレンジをします。その最初のレビューです。

今多コンツェルンの会長の、娘婿、杉村三郎は義父の会社の広報室で働いている。義父の専属運転手の梶田が自転車に撥ねられ、死亡する。その梶田の娘が父の生涯を本にしたいから、相談にのってやってくれと義父に頼まれ、杉村は重い腰を上げるのだが。

さて、この作品、単行本発売時、あまり話題にもなりませんでした。もちろん各書評やランキングもあまり、良くなかったみたいですね。しかし、わたしはいい作品だと思います。ミステリーの要素は少ないんですが…。

この作品は、運転手がなぜ殺されたのかではありません。梶田という男の二面性の謎を娘達と追っていく物語なんです。ここが大きなポイント。だから、前半のまどろっこしいともいえる展開に、なかなかページをめくることができず、進まないんですよ。

しかし、この前半は全て後半のためのもの。梶田姉妹の相談に隠された本当の意味と、運転手梶田の人生が浮きぼりになってくるんです。そして、一人の男の真実がわかった時、姉妹の秘密も分かってしまうんです。

いい人だったという梶田。いい人とは一体どういうことなのか。善意とはそして、悪意とは。
杉村の目を通して、語られると真実は、妙に悲しいんですね。それは宮部さんがこの作品で、言いたかったこと。すなわち、人間に潜んでいる善と悪の心なんですね。

前半が進まない展開だからといって、決して読み逃しはできません。ミステリーとして、伏線を張っていますから。
梶田という運転手の家族と、杉村の家族も物語の大きな対比と伏線になっているんです。

凡庸とも思われる婿、杉村三郎に依頼を頼む、今多会長がいいんですね。ただし、決して好感の持てる人物とは思えませんが。
杉村の才能に気付いているんだろうな。誠実で義理堅く、問題に執着し、決してあきらめない杉村の探偵としての才能を。

さて、この作品の後、「名もなき毒」で再び杉村は登場します。この家族の行方と父との関係も気になるなー。
このシリーズはどこへ向うのだろうか。
プロフィール

よし

Author:よし
本好きですが、読むのは遅いです。読書メーターやってます。

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