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Rのつく月には気をつけよう 石持浅海

Rのつく月には気をつけよう
石持 浅海 (2007/09)
祥伝社
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<酒好きにはたまらない一冊でしょ、これは。それでいてミステリーだもの>

いやー、予想外(失礼)に面白かったのです。料理ミステリーとばかり思っていたのですが、それにお酒が関わっています。何とも贅沢なミステリー。わたしもですが、酒好きにはたまらない作品です。

大学からの飲み仲間の湯浅夏美、長江高明、熊井渚。今日もとっておきの酒ととっておきの肴の組み合わせで、酒を飲む。しかし、本当の酒の肴は、毎回連れてくるゲスト。思わず、飲みたくなるミステリー短編集。

とりあえず、このメニューたちを紹介しましょう。
ボウモア(ウイスキー)と生ガキ。ビールとチキンラーメン。泡盛と豚の角煮。日本酒と銀杏などなど。のんべえにはたまらない取り合わせですよね。特に、泡盛と豚の角煮。日本酒に銀杏など最高の取り合わせではないですか!(自分が好きなもので、あしからず)
「そんなお酒と最高の肴のお話」、ではないんです。もう一つの酒の肴は、毎回連れてくるゲスト。このゲストのお話がこのミステリーの最高の演出なんですよね。

謎を解くのは長江高明。この長江、大学時代に悪魔的な頭脳を持った男として、有名。それ故に、彼女も友だちも引いていったという過去を持つ男なのです。しかし、この3人だけはずっと、友人のまま。飲み友だけで、持っているというといっても過言ではないんです。

そんな長江の住むワンルームマンションが、飲み場所なんですね。そして、料理を作ったといえば、呼び出され、いい酒を持ち寄る。酒がない一人は、ゲストを呼ぶ。その繰り返しなんですが、この肴を基にした謎を長江がいとも簡単に解きほぐすんです。
場所は特定。飲んでいるその場所で。
この辺がディスカッションミステリーの、第一人者の石持さんらしいのですねー。

どの話もとてもいいですが、最終話の「煙は美人の方へ」が最高に好きですね。長江自信の謎を解いていく、ゲストの健ちゃんがかっこいい。
そして、とっても長江らしいエピソード。そして熊井さんも関わっていて。

その他の話も、ほのぼのと、怖く、あるいは残酷な話も満載。まさに、さまざまな肴なんですね。
カバーも絶妙にいいですね。挿絵も。これは、一献酌み交わしたくなります。気心の知れた仲間と飲み明かす時って、幸せなんですよね。
あー飲みたくなる1冊ですよ、これ。
わたしは、熊井渚が長江にいちゃもんを付ける時のセリフが頭から離れません。
「ちょっと、揚子江」(笑)
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顔のない敵 石持浅海

顔のない敵 顔のない敵
石持 浅海 (2006/08/22)
光文社
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<何とテーマは「対人地雷」。しっかり、ミステリーしているから驚き>

1993年、カンボジア。NGOの坂田は、対人地雷の除去作業を行っていた。その時、突然の爆発音が。誰かが地雷を踏んだ。そこには、頭部を半分吹き飛ばされたチュオンの死体が…。なぜ彼は、立入禁止区域に入ったのか?事故か殺人か?「顔のない敵」。
地雷をテーマにしたミステリー6話と、処女作短編1話。

このミステリーは、対人地雷がテーマです。
いろいろ、論議があると思いますが、このテーマに挑み、ミステリーとして仕上げた作者の力量は、なかなかだと思います。

「地雷原突破」「顔のない敵」のように、直接、殺人の凶器として地雷が使われるところがあったりもします。残酷な殺人かもしれませんが、わたしはそれはそれでありかなと思いました。

「利口な地雷」では近未来の地雷の考え方なども、出てきます。
何せ、放っておいたら、自然になくなってゆく地雷なんですから、防御するのは打ってつけだとか。もし日本が戦争に巻き込まれえたら、こんな地雷も開発されるのかなと、少々、怖くなってきました。

「未来へ踏み出す足」は多大な危険を伴う除去作業への願いかもしれません。最近、自由自在に動ける8本足のロボットが開発されたとニュースで、話題になっていましたけど、本作では百足型ロボットです。なんとタイムリーなんでしょう。
こんなロボットがあれば、被害も少なくなるのに。

わたしは「トラバサミ」が一番皮肉で、面白かった。何せ、地雷の恐ろしさを分からせるために、地雷の替わりに、トラバサミを仕掛けるというストーリー。それを真剣に見つけ出そうとするのだから、すごい。

「銃声でなく、音楽を」では、地雷除去作業をするNGOなどの活動の裏側も垣間見れたような気がします。

作者は地雷というものの、現状を見つめ、メッセージも作品に残しています。そして、将来的に地雷がなくなることを希望しています。
こんな、おろかな無差別兵器を生み出した人間の馬鹿らしいことといったらありません。

最後の1編は処女作。エレバーターの中の殺人です。
さすがに、まだ若い作風。しかし、この作者特有と気付いたんですが、ディスカッション・ミステリーの体裁をきちんとなしています。そうした意味では紛れもなく石持作品なのでしょう。

とにかく、難しいテーマに挑んでミステリーとして仕上げたこの作家、わたしは買いです。
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よし

Author:よし
本好きですが、読むのは遅いです。読書メーターやってます。

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