逃亡くそたわけ  絲山秋子

  • 2007/08/26(日) 07:39:46

逃亡くそたわけ (講談社文庫)逃亡くそたわけ (講談社文庫)
(2007/08/11)
絲山 秋子

商品詳細を見る

<亜麻布二十エレは上衣一着に値する>


「亜麻布二十エレは上衣一着に値する」この幻聴が聞こえてくると、おかしくなる。プリズン(精神病院)を脱出。なごやんと逃亡を謀る。何もないふたりが行き着いたところとは…

文庫化を機に再アップしてみました。
感想がどうも稚拙ですね(恥)。

病院から逃亡を図り、逃げるというロードノべルです。
この作品の博多弁が軽快で楽しくなる。
行く先々でのふたりの行動が愉快で、笑ってしまう。特に阿蘇山は最高です。
しかし、肝心の二人なぜ病んでいったのか。なぜ不可思議な幻聴に悩まされるのかが、不明なままで終わるので、消化不良ぎみ。

不満はあるが、作品自体は面白い。
余談ではあるが、わたし「亜麻布二十エレは上衣一着に値する」って何か知ってました。
聞いたことがあるなーと考えていたらやっぱりでした。

第133回直木賞候補作だったのですが、ご存知のとおり落選されました。
落選の理由は、逃亡する二人の病理が描かれていないことだそうだ。
確かにそのとおりだと思う。もう少し掘り下げて書いて欲しかった作品です。
しかし、その後は芥川賞を受賞。
何とも不思議な独特の文章が持ち味でしょうか。
病んでいる二人の少し、ちょっと変わった逃亡記を読んでみてください。

とにかく面白い作品かなー。深くは考えないで読まれることをお薦めします。
九州縦断癒しの旅に、どうぞ。