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木洩れ日に泳ぐ魚 恩田 陸

木洩れ日に泳ぐ魚 木洩れ日に泳ぐ魚
恩田 陸 (2007/07)
中央公論新社
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<一組の男女が迎える最後の夜に、解き明かされる真相>

恩田陸さんの作品を間隔が空かないうちに読むことができました。しかし、この作家さん、幅広いですね。その作品群はミステリー、ホラー、青春、エンターティメントなどなど。今回は上質のミステリーです。

一組の男女が迎えた最後の夜。明らかにされなければならない、ある男の死。それはすべて、あの旅から始まった――。運命と記憶、愛と葛藤が絡み合う、恩田陸の新たな世界。【中央公論新社HPより】



明日の朝から離れ離れになるカップルが一組。そのカップルが1年前の忘れることができないある事件について、真相を探っていきます。お互いがお互いを疑いながら。

最近読んだ、数作がいずれも家族が主題であったこともあり、まさかこの作品はないだろうと思っていましたが、やられた。これもかよ。何と連鎖するんですね。
ミステリーなので、あまり語ることができませんが、これが大きな仕掛けです。
つまり、この男女はなぜ別れねばならないのか。それが、冒頭からの謎なんですね。

引越しの準備も終わり、最後の晩餐は、二人にとってある事件の真相を探るためのことだったんです。ここから、二人の視点を通じて物語が動き始めます。
何と緊迫した心理戦でしょうか。これが読ませる。物語に引き込まれていくんですね。お互いを疑っていく、駆け引き。男女の仲にあるわだかまり。家族への不信感。そんなものが徐々に出てくるんです。
そして、一夜が明けたとき、男女が取った行動は、何とやるせないものなのでしょうか。そして、過去に決別して別々の道を歩むことになるんですけど、悲しいんです。

ぐいぐい引き込まれます。途中からの悲しい二人の運命に呆然とし、そして真相がわかった時にまた呆然。
「障害があるからこそ燃え上がる恋」障害が障害でなくなった時に急激に気持ちが冷めてしまう。むしろ、嫌なところが彷彿してくる。
何という皮肉なんでしょうか。

二人の駆け引きの妙。まるで舞台を見ているように展開していきます。そこまで計算して書かれているのでしょうけど…。本当に面白かったのです。
恩田陸の上質の心理サスペンスを堪能あれ。
「夜明けは人がいちばん死にたくなる時間」二人が出した結論まで、一緒につきあいましょうよ。
緊迫の心理劇。オススメです。
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朝日のようにさわやかに 恩田 陸  

朝日のようにさわやかに朝日のようにさわやかに
(2007/03)
恩田 陸

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<ホラーあり、ミステリありの様々な味が楽しめる恩田ワールド>

恩田さんの作品は、ホラー、ミステリが好きなのですが、この短編集はいろんな味が詰まった作品に仕上がっています。

ビールから、トランペッターへ、そして心太へ。話は子供の頃の謎へ移ってゆく表題作。ホラー、ミステリ、SF、学園ものなど、恩田作品の魅力満載の14の短編。

いやはや、楽しかった。だって、いきなり、「水晶の夜、翡翠の朝」では、水野理瀬シリーズでおなじみのあの学園が登場。それもヨハン君が主人公だから、面白くないわけがありません。この短編もいいのですが、その他の作品をおさらいしたくなるんですね。

「あなたと夜と音楽と」はラジオ局に置かれる不可思議な物。これは一体何を見立てているのか。そして、真相は…。クリスティ「ABC殺人事件」へのオマージュで作られた小説です。

わたしが、一番好きなのは「冷凍みかん」。短編なので多くは語れませんが、冷凍みかんが実は○○の、ミニチュアというところがミソ。実に怖い短編です。

「おはなしのつづき」…これはもうラストが実にいですね。といっても、ハッピーなものではないところが恩田さんらしいともいえます。悲しすぎて、涙を誘う。

「淋しいお城」…これは、出る出ると言われているミステリーランドのお話の予告編として書かれたもの。ミステリーランドが実に楽しみです。

などなど、実に多彩なラインアップ。なんせ、普通小説もあり、そして、スプラッタ・ホラーまであるんですから。99年から06年までの8年間の短編集です。だからこういう作品集になるのも、分かる気がします。しかし、それぞれ寄せ集めてきな短編集ではなく、それぞれが、意味があり、どういう意図で書かれたものかあとがきに書かれているのがまた楽しいんです。
あとがきは、まさに最後に読まれることをオススメします。

いろんな味が詰まったこの短編集。
わたし的には、ウキウキしながら、コインを入れ、ガチャガチャをしている気分で読みました。コインを入れ続けてしまうんですね。
これぞ、恩田ワールド。

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puzzle 恩田 陸

puzzle (祥伝社文庫) puzzle (祥伝社文庫)
恩田 陸 (2000/10)
祥伝社
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<孤島で起きるありえない殺人>

長崎県西彼杵郡沖に浮かぶ鼎島。かつては炭鉱で栄えた島も今は、廃墟になっている。その誰もいない島で起こる、餓死、墜落死、感電死による殺人事件。

この作品は、「粋な提案の藍色さん」のレビューを参考にして、読んでみました。
久々の恩田作品。この作品自体が、「無人島」というテーマで書き下ろされたようなのです。
登場人物は二人。事件を調査する検事、関根春と黒田志土。この二人が事件現場を歩き、調査を進めますが、ある時点から意外な方向に展開していきます。そのカタルシスがいいんですねー。

冒頭から提示される、何の関連性もない、バラバラの記事。
「幽霊船」「2001年宇宙の旅」「元号制定」「料理のレシピ」「地図の作り方」
これらは何を示唆しているのか、まったく分からないのです。そこがまたいいんですね。タイトル通りのパズルなんですよ。
そのピースがはまっていくんですが…。
それはないでしょー、展開はいいのですが、無理がありすぎなんです。

さらに、動機は謎のまま。もう少しページ数を割いて欲しかったなー。
そして、真実はというと…。これまたありえないでしょー。
実に恩田作品らしいのですが、納得できませんでした。
作品自体は、文庫版で150頁足らずなので、あっという間。しかし、もう少し掘り下げて欲しかったなー。

恩田さんですから、ただの殺人事件ではないということは、分かりますよね。
半分面白くて、半分は不完全燃焼。何ともいえない読後感になりました。
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三月は深き紅の淵を 恩田 陸

三月は深き紅の淵を 三月は深き紅の淵を
恩田 陸 (2001/07)
講談社
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<幻の本をめぐる4つの物語>

多数の方にオススメいただいた本です。
いわゆる三月シリーズというそうで、様々な作品とリンクしています。

この世に七十部しか存在しないという匿名作家の私家本『三月は深き紅の淵を』。人に貸すならただ一人、たった一晩だけという奇妙な条件がついた、「幻の本」をめぐる4つの物語。「三月は深き紅の淵を」という本の内側とこれをめぐる外側の本書。入れ子の構造が謎を呼びます。

結局、どれが本当の『三月』なのかがよく分からなくなるのです。この本自体が「三月」ですし。
恩田陸さんは小説、物語、本が本当に好きなんだなと伝わってきます。だって、冒頭からロアルド・ダールの映画にもなった名作からだもの。
そんな恩田さんが仕掛けた罠と迷宮の世界をぜひ、堪能してください。

恩田さんの、読書遍歴も分かったような気がして、すごく嬉しい気分にもなれます。恩田さんは、小説、物語をとっても愛しているんですねー。

第1章が英国風ミステリー、第2章がロードノベル、第3章が本格ミステリ、第4章はSF仕立てなのですが…。個人的には第2章と第3章が非常に好みです。
ただし、わたしは第4章の結末というか分かりませんでした。もう少しストレートに教えて下さいよ。理瀬の物語は独立してもいいのでは。
その解決編は別の作品に繋がっているらしいいのだけれども。
第4章が納得いかないのです。

はたして、「三月は深き紅の淵を」の存在とは。そうあるんでしょうねー。しかし理瀬との関係は何なのでしょう。
どなたか教えてください。第3章からは一気読みでした。
ずるいです、上手すぎます、恩田さん。
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よし

Author:よし
本好きですが、読むのは遅いです。読書メーターやってます。

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