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ホームタウン 小路幸也
- 2007/07/23(月) 22:10:13
![]() | ホームタウン 小路 幸也 (2005/08) 幻冬舎 この商品の詳細を見る |
<家族は、できあがるものではなく、つくっていくもの>
柾人は幼い頃の両親の死がトラウマとなって生きている。たった一人の妹、木実が失踪した。そして木実の婚約者も行方不明に。デパートの「特別室」に勤務する柾人が二人の行方を調査する中から、浮かび上がる事実とは…。
この作品は快作といっていいでしょう。作品自体はこじんまりとまとまって、読み終わった後も結構、爽快感がもてます。
悲惨な殺人で家族を失った兄と妹が時間がたった今、新しい家族と共に暮らしているというところが本作品の大きなキモ。その家族も血が繋がったものではなく、特殊な仕事の中から、追い込んでしまった家族と同居しているのです。祖父と高校生の女の子という家族。
そして妹も婚約者という新しい家族をもとうという矢先の失踪。家族を追い求めてなぜ妹は失踪したのかが大きな謎なのです。
そして、柾人は二度と帰らないと思っていた故郷、旭川に帰ることになります。初めて過去と対峙することになるのです。その旭川で育ててもらった人たちが癖がありつつ、実にいい。「特別室」のかくさんという人物も謎めいていていい味出しています。
話立ては実に面白い。さくさく読めますが、いかんせん話が小粒の感は否めません。そこらあたりが不満なのですが、この作家、いつか代表作を書くのではないかという予感あり。
「家族は、できあがるものではなく、つくっていくもの」
この言葉が心に響きます。家族をテーマにし、謎を追う特殊員。シリーズものの予感も。シリーズ化されたら当然読みます。
この作者、注目なのです。
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